しょうゆの原料・醸造方法・うまみとアミノ酸のお話
しょうゆの色・味・香りは、原料の種類、原料の質、原料の配合、醸造方法、醸造期間、醸造環境、などで大きく変化します。規定では、水1Lにしょうゆ1滴たらしただけでも「しょうゆ」と呼ぶことができます。調味料や着色料で味や色を調整し、「しょうゆっぽい液体」を「しょうゆ」として販売できるんです。本格的な醸造方法で造ったしょうゆでも、原料の質や配合によって、醸造期間や環境によって、「しょうゆの質」も大きく変わってきます。
室次醤油では「本醸造しょうゆ」の中でも、丸大豆と小麦を原料とし、醸造を促進するための酵素や食品添加物を使用せず、自然のまま1年間じっくり醸造する伝統的な『天然醸造しょうゆ』を造り続けています。さらに、原料は全て福井県産のブランド品、丸大豆「里のほほえみ」、小麦「ふくこむぎ」、天然塩「海のシルクロード」を使用、水は白山の地下水です。
しょうゆの醸造の過程で、大豆のタンパク質や小麦のでんぷんがアミノ酸やブドウ糖に分解されます。これが、しょうゆの色・味・香りの秘密です。自然の力でじっくりと発酵・熟成させていく「天然醸造しょうゆ」は、300種類以上のアミノ酸等の成分を含んでおり、これがうまみや色の濃さに繋がっているんです。
良質な原料を使用し、時間と手間をかけた醸造方法で造られた「しょうゆ」は、大量生産品とは似て非なるものであることをご理解いただけますと嬉しいです。